気体の場合と同様に、液体の質量流量の測定にもインライン原理が使用される。この「インライン測定」は、「直接貫流測定」とも呼ばれ、2つの測定原理で区別することができます:定温流速計(CPA)と定電力流速計(CPA)です。測定は、液体流量測定装置のメイン流路内の流れを「感知」することによって行われるため、これらの原理にはバイパスセンサーがありません。

センサー原理 液体
液体用の熱式質量流量センサーの仕組みは?
熱式マスフローセンサは、液体の熱特性を利用して質量流量を測定します。この目的のために、図1に見られるように、ヒーターによって流下する液体に熱が導入され、(温度)センサーは、液体がどれだけ熱を吸収したかを測定します。これらの液体用熱式質量流量計では、ヒーターとセンサーはステンレス製のメイン流路チューブの周囲に組み込まれており、チューブ内に可動部品や障害物はありません。
液体の定温流速測定(CTA)原理
ヒーター/センサーアセンブリはチューブの周囲に配置され、CTAの原理に従って、一定の温度差(ΔT)が生じる。現在のセットアップでは、図2に示すように、第一のエレメントが温度センサーとして作動し、第二のエレメント(下流側)がヒーターとして作動する。ヒーターは、媒体温度に対してある一定の温度差(ΔT)まで加熱される。実際の質量流量は、液体がセンサーを通過する際に、この一定の温度差を維持するために必要な可変電力を測定することによって計算される。

図A:CTA測定原理用液体流量センサー

図B:CPA測定原理用液体流量センサー
液体用定電力流速計(CPA)の原理
CPAの原理はCTAと似ている部分がある。しかしこの場合、図3に示すように、2つの素子がヒーターとしても温度センサーとしても使用される。両エレメントには等量の一定電力が供給される。両者間の温度差(ΔT)は、液体の質量流量の指標となる。
液体マスフローコントローラ
液体流量制御は、液体マスフローメータ本体に制御弁を組み込むか、或いは別個の密着型制御弁を追加することにより実現できます。ブロンコスト社製液体流量制御バルブには、始動時に空気やガスを排除するためのパージ接続があります。電子制御機能はブロンコスト熱式液体マスフローメータの通常回路の一部です。
液体用ブロンコストサーマルマスフローメータ
堅牢なインラインセンサーとストレート流路の組合せによる液体マスフローメータの例として、Bronkhorst LIQUI-FLOW サーマルマスフローメータ(及びコントローラ)、工業環境で使用されるLIQUI-FLOW インダストリアルスタイルデバイス、又は超低流量用のμ-FLOWデバイスがあります。
例えば、ブロンコストLIQUI-FLOWシリーズL10/L20はCTA原理を採用しています。ユニークなセンサの利点により、流体は最大5℃まで温められ、それによりこのマスフローメータは沸点の低い流体に適しています。